一生旅行生活してえ

最近は主に資格取得関連のメモとか勉強法とかを整理

ROEとROAの関係式

財務分析において、ROEROAについてこんな関係式がしれっと出てくる。

ROE=(ROA+(ROA-i)\times \dfrac{D}{E}) \times (1-t)

D:負債、E自己資本i:負債利子率、t法人税

はい意味分かんないー。試験で問題解くだけならこれを丸暗記するのもアリっちゃアリだが、それでは本当にただの暗記にしかならないので、なぜこの公式となるのかを順を追って導出する。

導出

まず、ROEROAの定義から確認する。

ROE=\dfrac{当期純利益}{自己資本}
ROA=\dfrac{当期事業利益}{総資本}

このときの当期純利益と当期事業利益の違い・考え方は以下となる。

ROEで用いる利益は、税引・利払の利益、他方で
ROAで用いる利益は、税引・利払の利益。つまりここから以下が言える。

税引前・利払前の利益 =ROA \times (D+E)

 ∵D+E=総資本

次に、税引前・利払の利益は以下のようになる。

税引前・利払後の利益 =ROA \times (D+E)-Di

つまり負債に対して負債利子率をかけたものが、まさに支払った利息ということである。そして、税引・利払後の利益は以下のようになる。

税引後・利払後の利益 =(ROA \times (D+E)-Di)(1-t)

 利払後の利益に対して、税率を差っ引いたものである。両辺を自己資本Eで割って整理すると、最初の式が出てくる。

ROE=(ROA+(ROA-i)\times \dfrac{D}{E}) \times (1-t)

 ここで、\dfrac{D}{E}部分はいわゆる財務レバレッジとなる。財務レバレッジが大きくなるほど、ROEも合わせて大きくなっていく。

以上