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【2020年】8月4日:自治体システムの統一は可能なのか、NTTデータが独占するクレジットカード決済市場

いよいよ真夏に突入してきた。暑い日が続きそうだ。

 

 

政府、自治体システムの仕様統一

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 特別定額給付金の手続きが煩雑を極めたことで、なかなか10万円が国民に行き渡らない、なんならシステム経由で申請したほうがかえって手間になるという本末転倒な話があった。そのシステム経由のほうが手間が増えるというところの一因として、各自治体によりインターフェイスがバラバラで、シームレスなデータ連携ができていないという現状のようだ。これを標準仕様を定めて、全自治体の間を取り繕うシステムの構築を目指す。うーん、ちょっと考えただけでも頭が痛くなるし、もし自分がこのプロジェクトに関われと言われたらむちゃくちゃ腰が重くなる案件である。

役所や官公庁系のシステムに携わったことがないので、システムに対する頭の硬さについては手触り感としての実感はそこまで分かっていない。よく聞く話だと、未だにOffice2003使っているとか、PDFを印刷してハンコで押印してまたPDF化するようなことをしたりとか、いろいろヤバイ話を聞くが…。

バラバラなインターフェイスとなってしまっている原因は、各自治体において独自でシステムを発注し、それぞれオーダーメイドで構築されたシステムを継続的に使っていっているためであるようだ。いわゆるSIというやつである。個々の要望に応じたかゆいところに手が届くようなシステムをこだわって作るのであればこの方式がベストであるのは間違いないのだが、このご時世、いろんなプラットフォームが存在し、クラウド化が進んでWeb経由であれこれできるような仕組みも整っている中、自治体の業務について自治体毎にわざわざカスタマイズ機能を搭載させる必要性は、少なくとも従来よりは低いのではないだろうか。ましてや、今回の定額給付金のように、全国一律で発生する業務であれば、なるべく統一化したフォーマットでIPO(Input,Prcess,Output)を完結させるようにしたい。

どのITベンダがやることになるのかは分からないが、もしこの標準仕様を握ることができれば、プラットフォーマーとして市場をほぼ独占することができるだろう。受注すればかなり美味しい案件になりそうだ。ただし、実担当者としてやりたいかと言われたら話は別である…。

 

公取委が目を付けた決済インフラ「CAFIS」の正体

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そしてこちらもある意味似たような話。金融系システムもお役所みたいに頭が硬いイメージが一般的にあるかもしれないが、もともとITとの親和性が高い分野でもあり、今ではFintechだのブロックチェーンだので、領域によっては結構先進的なことをやっていたりもする。確かに昔ながらの勘定系システムとなると、未だにCOBOLが使われていたり、監査・統制の関係でルールや縛りがガチガチだったりはするのだが、絶対的な信頼性が求められる以上仕方ない部分もある。(お役所的な意味不明な面倒くささというよりは、極端なまでに品質を担保するための面倒くささであろう。)

この記事におけるCAFISはNTTデータが提供する、主にクレジットカードにおける決済システムである。アマゾンなどのECサイトでクレジットカード決済する時にアドレスバーを見るとCAFISという文字が出てくるはずだ。(昨今はスマホでやってしまうことが多いのでアドレスバーを見ることは無いかもしれないが…。)

 これこそまさに各決済機関における標準仕様を定めて、そのインターフェイスを取り持ち、シームレスにトランザクションを処理する、共同利用型のシステムである。そしてこの手のシステムを握ってプラットフォーマーになると必然的に独占状態となる。というのもこの手のシステムにおいては送信者と受診者(つまり利用者側と提供者側)両方に同じシステムを用意する必要があるため、それぞれの利害を調整するにあたってわざわざ専用のシステムを構築するよりも、プラットフォームとして構築されているシステムに相乗りしたほうがコスト面で都合が良いのである。コンシューマーレベルの我々であっても、一部の店でしか使えない◯◯Payよりも、どこでも使えるSuicaの方がいいよね、というのと同じ感覚である。企業レベルではこれに投じるコストは莫大なものになるので、みんなが使ってる、つまり業界標準であるかどうかというのはかなり重要な基準となる。

そしてプラットフォーマーとなって市場を独占すると価格競争が発生しないので、極端なことを言うとやりたい放題となってしまい、今回公正取引委員会から刺されたようだ。料金体系がトランザクション数に応じた従量課金のようだが、その利用手数料体系が10年以上変わっておらず、他方でキャッシュレス決済の普及で取引量が3倍ほどに増大しているので、単純に考えればその増加した分だけボロ儲けしていることになる。料金見直しせず、ボリュームディスカウントもなくそのまま取引量増加に伴って売上が立つというのは守銭奴すぎるという指摘なのだろう。

 なお、今回の記事の元ネタとなった公正取引委員会のレポートはおそらく以下だろう。

https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2020/apr/chouseika/200421_houkokusyo_2.pdf

チャージや資金決済の流れなど解説されており、日経記事ではCAFISのことについて書かれているが、全銀ネットについてもこのPDFには記載があるようだ。軽く読んでみた感じ結構面白そうなので、一通り読んでみようと思う。