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【2020年】8月13日:苦しい状況に立たされるニコン、イスラム金融への介入

連日凄まじい暑さになっている。そのせいかオフィス内は冷房をガンガン効かせており、お昼くらいになるとむしろ寒くなってくる。なんならわざわざ外へ暖まりに行くくらいだ。この1~2週間が一番の真夏期間になるのだろうか。

 

 

ニコン、25年ぶり安値が映す「カメラリストラ」の是非

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なにかと苦境に立たされているニコン。そもそもここ数年で勢いが落ちてきているという状況で、案の定ともいうべきか、コロナでガッツリ赤字計上となってしまった。収益の柱である映像事業、精機事業ともに不振。精機事業についてはよく分からないのでここでは深く言及しない。映像事業においては決算説明資料にある販売台数推移を見てみると、明らかにここ3年で右肩下りになっている。そういう意味ではいずれこのようになってしまうのはもう明らかな状況であっただろう。

オリンパスは映像事業を売却することで延命措置を取った。ニコンもこのままジリジリと衰退していく事業を残していくのだろうか。ミラーレス全盛期の現代においてはソニーに遅れを取ってしまうし、キャノンのように振り切ることもできていない。素人ながら客観的に見ると経営判断としてミスっているように見えてしまうものである。

会社の体力としてはそれなりに現預金を抱えていることと、自己資本比率も高いので、この状況だからといってすぐ倒産ということにはならないだろうが、かつて隆盛を極めていたKodakが倒産してしまったように、ニコンも同じ道を歩んでしまわないか少々心配である。

 

三菱UFJイスラム金融でリース

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イスラム金融というのはこれまたおもしろい概念である。イスラム教においては利子を取ることを禁じているため、いわゆる一般的な貸付や債券の発行というのが行えず、イスラム法(シャリーア)に則った金融業を営む必要がある。

そもそも、利子を取ることを禁ずるというのはイスラム教における特徴というよりは、キリスト教ユダヤ教といったアブラハムの宗教においては一般的な考えであった。要は利子によって金が金を生むような状況というのは、悪どい金稼ぎにつながるのでやめましょうという話である。とはいうものの、現実問題として経済の発展において利子を取る金融業無くしては成り立たないというのも事実である。そのため、異教徒間であれば利子を取ってもよかろうということにして、金融業でボロ儲けしたのがユダヤ教徒である。これによりユダヤ教=金貸しのようなイメージがついてしまってた。

そんな中、イスラム教においてはこの利子を取らないという考えをきっちり守ろうとしている。とはいえ実務上それでは儲けが出ないので、いろんな回避策を取っている。

たとえば企業への融資は事実上出資という形をとる。つまり、利子を付けてお金を貸すのではなく、その企業に対して出資を行い、儲かったらその利益を受け取り、その会社がつぶれたらおじゃんとなる、要は株式である。

また、企業が例えば何か固定資産を購入するにあたって借り入れをする場合、貸し手側としてはその資産を代わりに購入して、利益幅を乗せてその企業へ売る、という体裁を取る。これであれば利子ではなく通常の売買活動の一貫という扱いという建前にできるらしい。なお、イスラム教の教祖であるムハンマド自身がイスラム商人だったこともあり、商売を通じてお金を稼ぐこと自体はイスラム教においては問題無い。

今後、インドネシアやマレーシアといった東南アジアのイスラム圏の国が成長していくに従って、イスラム金融の重要性も増していくだろう。こういった知識も知っておいて損はないかもしれない。