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【2020年】9月1日:奴隷と黒人差別の歴史1 ~先史時代における奴隷の扱い~

というわけで今日から、奴隷と黒人差別の歴史をまとめていこうと思う。一般的な世界史の教科書にかかれている内容をひたすら書いていくだけでは面白くないので、今まで自分が読んできた本から面白いとおもったことを重点的に書いていきたい。

大きな流れとしては、先史時代、古代、大航海時代産業革命あたりで時代を追っていって南北戦争から現代に至る近代史とつなげていきたと考えている。黒人差別の話が出てくるのはかなりあとになりそうだ…。

なお、世界史においては多種多様な解釈が存在しており、あくまで以下に記載する内容は一側面から見た素人の戯言に過ぎないのでそのあたりはご了承。

先史時代における奴隷の扱い

まずは奴隷という概念が一体何なのか、というところからだ。人間が人間を所有し、その人間に本来認められるべきであろう各権利や自由を剥奪し、その人間を使役対象とすることとでも言うのであろう。言葉の定義は辞書に任せるとして、現代の倫理観に照らし合わせれば奴隷制度というのは当然あってはならないのだが、歴史を追ってみると昔の奴隷にも一定の権利があったり、そこから下剋上をして王朝を築いたりもしている(マムルークなど)。現代においてもブラック企業の元で働いている(というか働かされている?)人たちも、ある意味では変わらないのかもしれない。さすがに奴隷市のような人身売買をしないにしろ、貧困国の海外から若い人材を移民として受け入れて工場へ労働派遣し低賃金で酷使する、本来的には技術支援制度としてあるべき制度も考えようによっては奴隷貿易であろう。もちろんこれは極論だが。

人類の始まり

DNAレベルにおいては、人間はおよそ500万年前にチンパンジーから分科していき、そこからアウストラロピテクスだのなんとか原人だのネアンデルタール人などのヒト科として進化を遂げる。そうして我々の直接の祖先と言える存在であるホモ・サピエンスへと分岐したのがおよそ20万年前と言われている。

なお、これらのなんとか原人というのは、いわゆる我々ホモ・サピエンスの直接的な祖先というわけではなく、ヒト科の亜種として(時代によるが)並行して存在していた。たとえばネアンデルタール人は火を使っていたと言われているが、これが直接的なホモ・サピエンスの祖先ではなく、ネアンデルタール人ホモ・サピエンスは共存しており、紆余曲折を経て現在ではホモ・サピエンスのみが生き延びているという状況である。つまりネアンデルタール人含めた他のヒト科は絶滅したのである。なぜホモ・サピエンス以外のヒト科が絶滅したのかは諸説あり。

こうして生き延びたホモ・サピエンスはDNAレベルでは我々と変わらない。当然知能レベルや身体能力においてもそれは同じことを意味するので、「昔の人は今の人より頭が悪かった」というのは完全なる誤解で、単に我々は巨人の肩の上に立っているだけにすぎない。(※ニュートンの言葉。今現在における発見や研究は、過去の積み重ねにすぎないことを意味する。)

農耕の始まり

このホモ・サピエンスはいわゆる狩猟採集を送って移動しながら生活を送ってきたのだが、狩猟採集で狩れる動物を一通り狩り尽くしてしまったとか氷河期が来て安定的な食料確保が必要になったとか色々理由は言われているが、いずれにせよおよそ1万年前から農業を始めるようになった。つまり、ある土地に定住し、その土地にて植物や家畜を育てることで日々の生計を立てるという活動を行うようになる。これにより経済活動や社会という概念、我々がイメージする「人間らしい生活」が生まれたのはここからだと言われている。

農耕牧畜の世界においては日々の狩猟採集と異なり、定住した土地やそこでの気候、選んだ作物により収穫高に差が発生し、貧富の差が生まれてくる。その上、収穫できる作物は長期間保存が可能なため、それを蓄積していくこともできる。つまり、持つものと持たざるものが生まれてくるのだ。そして持つものはそれを原資にしていっそう権力を強めることができるような構造になっていく。要は、こんだけ米もっているから欲しければXXしろ、というような主従関係を生まれ、持つものはより効率的な食物の収穫をしていくにあたって「使役」をしていくことになり、それにより集めた富でさらなる勢力を拡大していく正のフィードバックが働いていく。

そして農耕の世界においては、土地の大小が富や権力の大小に直結してくるわけだが、当然農耕に適した土地というのは数に限りがある。そのため、度々近隣エリアと諍いを起こし、その領土を剥奪することでより一層の富や権力を獲得することができるようになった。しかし、その領土は単に土地だけではなく、そこには当然人がいるわけで、争いに勝ったものはその人達をどう扱うべきかという人事の問題が発生することになる。そこで奴隷として使役するという概念の誕生に至る。

 

 

先史の時点で思った以上の分量になってしまったため、続きは次回にする。

今まで執拗に日次更新にこだわっていたが、これ以降は質・量ともに一定の水準を担保するためにそれなりの労力が費やす必要がありそうなので、不定期配信としていく。 

次記事は以下

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