1月21日~1月25日の4泊5日で上海と重慶に渡航しました。今回は旅行ではなく出張なので、全体的にボリュームは少なめです。
1日目
快適なインターネットライフを送るための準備
さて、中国といえば、そう、"金盾"と言う名の強力なファイヤーウォールが設置されていることで、中国国内からgoogleやLINE,Twitter,Instagram,youtubeなど様々なサービスが利用することができません。出張中は仕事がメインとは言え、飛行機の待ち時間や夜ホテルで過ごしている時の暇つぶしは必要だし、そして何かあった時に最も頼りになれるGoogle先生の力を借りれないというのは、言葉も通じない海外にいる上では非常に困ります。
ちなみに1年半ほど前にも中国出張をしたのですが、その際はこの対策を講じなかったため、ずっと金盾に阻まれたネット生活を送っていました。Twitterで呟け無いわLINEで連絡取れないわ困ったときにGoogle使えないわ暇つぶしにyoutubeも見れないわそれ以外のサービスを使おうにもホテルの回線は遅すぎるわで、散々なインターネット生活でした。
そこで、この状況を打破するためには一般的にどうするかというと大きく2つ。
軽くざっと調べてみたところ、まず、1についてはVPNプロバイダーと契約が必要となります。ところが原則年額での契約となっており、1ヶ月での契約をする場合は割高となってしまい、出張のような短期間で使うには非常に割りに合いません。また、プロバイダーによっては初回契約無料期間のようなものもあるようなのですが、海外のサイトばかりで契約の仕方がよくわからず、色々と調べるのも億劫になってしまったので、早々に諦めました。
2については、docomoやAU,ソフトバンクなどの大手キャリアを契約していれば耳にしたことのある、いわゆる海外パケットサービス的なやつです。しかし、自分はSIMフリー端末&格安スマホという組み合わせなので、そのサービスには対応していません。仮に大手キャリアの海外ローミングサービスを使うとなったとしても、1日あたり2000~3000円程料金がかかるため、とてもだが支払っていられないです。
そんな中、Google先生を駆使して(検索ワード:中国 sim)見つけたのが、↓このSIMカードです。
【中国聯通香港】「 中国 本土31省と 香港 7日間 2GB 上網 Data通信 専用 プリペイド / SIMカード 」
- 出版社/メーカー: 中国聯通香港
- メディア: エレクトロニクス
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上記リンクの商品説明を見ればわかる通り、これは香港経由でローミングをすることで金盾を回避することができるようです。仕組み的には2と同じですが、7日間で2GB分の通信でなんと1300円ほどの金額で済みます。大手キャリアの海外ローミングに比べて遥かに安いです。また、自分の場合、普段の1日あたりの通信量はだいたい100MBほど、多くてもせいぜい200MBほどなので、2GBも使えれば十二分です。
というわけでこのSIMカードを事前にamazonから購入しました。
開封してみると日本語での設定の説明も記載しており、特に迷うこと無く設定もできそうな感触です。実際に使えるかどうかは現地に行ってみないとわからないため、うまく繋がることを祈って中国へと旅立ちました…。
出発
ありがたいことに羽田からの出発です。国際ターミナルへ行きチェックインを済ませ、現地の人へのお土産を買いました。ちょうどお昼時だったため、六厘舎のつけ麺を出国前に食べることにしました。多分麺類は中国でも食べますが。
東京駅のラーメンストリートでこれを食べようとすると数十分は並ばされますが、ここでなら15分ほどの待ち時間で済みました。
つけ麺を堪能後、上海行きの飛行機に乗り込みます。そして出される機内食。
正直お腹はいっぱいだったので、デザートのアイスだけを食べることにしました。そうして3時間ほどで上海到着。
上海到着
中国時間17時頃、空港到着。現地スタッフのマネージャにお迎えにあがってもらいホテルへ直行し、そのままチェックイン。ここで、事前に買った例のSIMカードを入れ替えてセッティングをすることにしました。
SIMカードに日本語説明があるので余裕かと思いきや、これがおそらく古いiOSバージョンでの説明となっており、現行バージョンの設定画面には存在しない項目に対しての設定方法が記載されていました。色々と試行錯誤をし、何となくそれっぽい項目に設定を反映したところ無事接続が完了。
軽く試してみたところ、LINEもTwitterもInstagramもGoogleも使えました。3G回線での接続なのでちょい遅めではあったものの、動画鑑賞といった膨大に通信量を食うことをしなければ問題ないレベルです。
この後、地元で夜飯を食べてホテルに戻りました。出張先のオフィス近くの食堂で、地元感あふれる中華料理を堪能。ふと、支払い時には現地マネージャがwe chatの決済機能を使って支払いをしていました。大手チェーン店のような店ではなく、地元の食堂みたいなところでも使えるとは、本当に中国の電子マネーの流通はすごいです。日本でもLINE Payみたいなサービスがもっと流行ってくれないかな。LINE Pay使ったことないけど。
2日目
豫園
2日目は月曜日。普通に朝は出社し、夜まで仕事です。現地スタッフと挨拶を交わした後、社内ネットワークの設定に手間取ったもののなんとかインフラを整え、通常通り仕事ができる環境を構築。
そしてお昼、マネージャの取り計らいで、上海で一番の観光名所と言える豫園で昼食を取ることになりました。オフィスから豫園までは車を手配して頂き、外灘を通るルートで移動です。なお、外灘とはいわゆる"上海の写真"という時に出てくるあのエリアです。
車窓からではありましたが、いわゆる上海を代表する風景をこの目で見ることができたのは非常に感無量でした。少々空気はくすんでいましたが。
そうこうして豫園に到着。「豫園」そのものはメインとなる庭園・寺院部分のことをさしますが、その周囲のエリアも含めて豫園と呼ぶこともあるようです。日本で言う浅草のような場所をイメージしてもらえると良いかもしれません。お土産屋が並び、ちょっとした大道芸のようなことをしているエリアもあり、観光地としても非常に栄えているところでした。
上記写真の右の方、何やら改装中のような状態となっていますが、これは春節に向けたオブジェの準備ということです。
そして南翔饅頭店に入店。小籠包の発祥の店と言われていますが、これには諸説あり真実かどうかは不明。
入り口付近にある持ち帰り用の窓口では行列ができており、さすがの人気店ですが、一行はこの行列をかきわけて奥へ奥へと進んでいきました。そうして3階までたどり着くと人気も少なくなり、そこには何やら見慣れない文字がありました。
こ、これはVIP ROOM…!
マネージャの取り計らいで並ばずすぐ着席できる&料理のクオリティも高いVIP ROOMを予約して頂いていたようです。なんともありがたいことです。
豚肉の小籠包、エビの小籠包、そしてカニ味噌の小籠包。カニ味噌はおそらく上海蟹の味噌だと思います。その他、枝豆を紹興酒等で茹でたもの、焼豚、臭豆腐など、どれも絶品でした。(お茶が入っている急須の口が欠けていましたが、見なかったことにしよう。)
臭豆腐は台湾での悪夢が蘇りましたが、さすがVIP ROOM、臭いは多少あったものの、便所のような強烈な臭いはなく、そうそう、これが臭豆腐だよ、と言わんばかりの上品な味わいでした。
昼食を堪能し、このまま豫園をゆっくり観光したいところでしたが、打ち合わせの時間が迫っていたのでさっさとオフィスに帰ることに。いつかプライベートで行くことがあればじっくり観光したいです。
ちなみにこの日は日本では記録的な大雪が降り、こちらで陽気に小籠包食っている間に日本では交通機関がガンガンストップ。会社では早期帰宅命令が出ていた散々な日だったようです。上海は九州と緯度が同じくらいなため基本的に温暖な気候となっており、雪はせいぜい年1~2回降るかなという程度とのこと。
夜はラーメン
豫園から戻った後はそのまま19時頃まで仕事をし、夕食です。マネージャに近場の食堂に連れて行ってもらい、オーダーはマネージャのおすすめで選んでもらいました。何から何まで至れり尽くせりです。
しいたけと麸の入ったラーメンでした。中国らしいかんすいを使わない細麺、そして甘いスープ(味が薄いという意味での甘いではなく、sweetの意味での甘い)。余談ですが、上海ではこの手の甘い味付けが多いため、上海人は辛味を苦手としている人が多いということです。他方、この出張にて翌日に行く重慶は、辛さでは中国でもトップ級の激辛天国というのだからおもしろいものです。同じ国とは言え、広大な面積を持つとここまで変わるものなのか。
グーグルマップの罠
その後、ホテルに戻り一休みした後、夜の上海の夜景を見ようと外出することにしました。Googleマップを見る限り、最寄りの地下鉄の駅までは徒歩10分ほど。少々遠いですが、行けなくはない距離です。
ホテルを出てGoogleマップを頼りにいざ出発したものの、5分ほど歩いて違和感を覚えました。Googleマップで表示されている道の幅と、今歩いている道の幅が明らかにおかしい。目の前に見えているのは6車線ほどあるかなり広い道路であるにもかかわらず、Googleマップ上はせいぜい2車線程度の道路が表示されています。ただ、方角は間違っていなそうなので、そのまま地下鉄駅を目指して足を進めていきました。
当初10分ほどで着くと思っていましたが、20分ほど歩いてもたどり着かないどころか周りを見ても地下鉄の駅があるとは思えない風景が広がっていました。そのままGoogleマップを頼りに付近をウロウロしてみたものの、それらしき入り口は無し。ここで、思い立ってBaiduマップを開いてみると、なんと、Googleマップで表示されている現在地と明らかに異なっていました。周りの建物や道路の広さからいっても、Baiduマップの表示がどうも正しそうです。
後からわかったことですが、中国大陸では位置情報を検出するアルゴリズムが他地域と異なっており、Googleマップのように中国対応していないサービスでは位置情報の検出に大きな誤差が生じるということです。なるほど、これでは目的地にたどり着けないのも納得です。
そうしてBaiduマップを信じれば良いことに気づいた時にはすでに遅し。時間は21時を迫っており、今から夜景を見ていては帰りの終電も危ぶまれたので、諦めてホテルへ帰ることにしました。ホテル最寄りのコンビニで青島ビールを購入し、ホテルの部屋で晩酌をして床につきました。
翌朝は朝9時の便で重慶に向かうため、6時半起きです。