一生旅行生活してえ

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【2020年】7月17日:GoToキャンペーンが東京対象外になることへの経済インパクトは?

来週の4連休は楽しみだが、その分来週は営業日が少ない!仕事は水曜日までにケリを付けねばならないのだ。コロナがなければ海外旅行したかったんだけどなぁ。

 

「GoTo」事業、東京発着除外へ 首相に国交相が報告

www.nikkei.com

東京におけるGoToキャンペーン

確かにここ最近の感染者数は急増しているのだが、検査数に対する陽性率や重症化率、死亡者数でいうと全然少ない。現状は単に検査をいっぱいしたからその分感染者も出ている状況で、おそらく同レベルの検査数を緊急事態宣言前後に行っていれば、もっと多くの感染者数がカウントされていたことであろう。こういうのがあると、国民は統計の読み方をもっと知るべきという声が上がったりするが、迂闊にこれをやってしまうと統計マジックで国民を騙せ無くもなるので、引き続き統計リテラシーが国民に浸透する日は当分来ないであろう…。

というわけでか、例のGoToキャンペーンについては東京発着の旅行は対象外とするということだ。そうは言っても感染者数が落ち着いた頃には東京についてもきちんと対象になるであろうし、東京について今すぐ焦ってやらなくても良いのではないだろうか。一刻も早く経済復興させたい気持ちも山々だろうが、別にGoToキャンペーンを打っても打たなくても、旅行する人はするし、しない人はしないだろう。もちろん、キャンペーンが無くなる(延期する)ことで旅行を控えるという人は一定数出てしまうだろうが、すでに連休の予定を抑えてしまった人もいるだろうし、たかだか1万~2万円のオーダーでの補助が無くなることで旅行自体をやめる人はそこまで多いと思わない。どちらかというとGoToキャンペーンのありなしよりも、これにより県外移動そのものが妨げられてしまったり、自粛するような雰囲気になって旅行自体行くことが憚れてしまう状況に陥ってしまうことを危惧する。

ちなみに、東京だけで日本の経済の20%を担っているため、仮に東京都民が旅行を全くしなくなった場合、マクロ的にみれば各種観光業も同様に20%ほど売上が落ちることになるだろう。ひとつの行政区域で20%を担うというのは確かに凄い割合ではあるのだが、他方でたかだか20%といってしまうこともできる。

各観光業界がこのコロナ禍においてどういう経営戦略を取るかは分かっていないが、緊急事態宣言が明けてるとはいえ、引き続きコロナ禍であることを鑑みると、100%元に戻る楽観的シナリオでの経営をしているとすればそれ自体がイマイチで、やはりリスクを見込んでせいぜい70%くらいの回復を目処で考えるべきなのではないだろうか。それを前提とすれば都民の20%に頼らずとも、なんとかやっていける戦略が立案できるのではないかと思う。

もちろんこれはマクロ的な話で、各地域の人口比率に沿って人がやってくることが前提となっている。当然のことながら実際は地域や事業形態によってダメージの受け方はさまざまであるのは言うまでもない。ここまでの話は東京から出て行く人に限っていたが、観光客を受け入れる立場としての東京については、これはモロ影響を受けるわけであるし。

いずれにせよ、コロナにより直接的に病気で危機に立たされるフェーズから、経済的に危機に立たされるフェーズになってきているので、ある程度のリスクは受けつつも、観光業界も再開していく必要が生じるだろう。なお、そうこうしているうちに、高齢者や若者の団体客もGoToキャンペーン対象がになっているようで、なんだかこのキャンペーン自体がグダグダになってきている。いまさら白紙に戻すわけにもいかないだろうが、これ以上変に空気を読んで下手な制限はかけないほうがいいのではと思ってしまうばかりだ。

東京の経済力

話は逸れるが、東京だけで日本の経済の20%を担っているという根拠について述べたい。東京だけの経済力というのはどれほどのものなのか、内閣府のデータを元に簡単に試算してみた。詳細は以下のリンクを参照してほしい。

参考資料:平成 28 年度県民経済計算について

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kenmin/files/contents/pdf/gaiyou.pdf

日本のGDPがおよそ550兆円であるが、東京都だけのGDP(GDPという言い方は正しくないだろうが…。)は104兆円、つまり、日本における総生産の約20%を東京で担っていることになり、これを上述の根拠としている。東京都だけで1300万人ほどで単純に人口比率で言うと日本の10%であることを考えると、生産性が他県に比べてもかなり高いということが言えるだろう。

では、その生産性を計算してみる。つまり1人あたりのGDPはどうなるのか。特に日本においては世界第三位のGDPを誇る国といいながら、一人あたりのGDPに換算すると先進国の中では低いとよく言われる。(それで言うと中国は10億人を超える人口で稼いでいるのでもっと低いが…)

日本における一人あたりのGDPは単純計算で550兆円/1.2億人≒450万円ほどとなり、これは世界において26位。全世界で考えれば上から数えたほうが早いレベルではあるが、世界第三位のGDPに達するにはやはり日本も1.2億人というそれなりの人口を抱えていることで稼いでいるであろう。では、これを極小化して東京の場合で計算するとどうなるかというと、104兆円/0.13億人≒800万円となり、世界で5本指くらいの水準まで跳ね上がる

参考サイト:世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF

https://www.globalnote.jp/post-1339.html

よく、日本は無駄な残業やハンコ文化等で働き方の効率が良くないから生産性が低い(1人あたりのGDPが低い)と言われたりするものだが、東京だけで考えれば十分世界でも上位レベルなのである。ただ、これは単に仕事の働き方だけの問題というよりは、物価・賃金の高さ、女性の労働者数の多さが効いてくるのだろう。単純化すれば、男女の夫婦がいたとして、男だけで800万円稼げば一人あたりは400万円となるが、共働きで夫婦で1000万円稼げば一人あたりは500万円になる。女性の社会進出の度合いは間違いなく都心に行くほど高まる(というか、女性も働かないと家計を養うのが大変というのが実態であろう。)ので、その分1人あたりのGDPで算出すれば高くなっていく。

そして、改めて一人あたりのGDPの世界ランキングの上位層を見てみると、ノルウェースウェーデン等の男女平等ランキングでも上位にくる国がちらほら点在している。きっちりと相関関係および相関係数を取ったわけではないが、単純に男女どちらか一人が働くより、二人で働けば生産性は二倍となるので、この仮定はそこまで的外れでは無かろう。なお、偉そうなことを言っているが、このあたりの話は株式会社 小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン氏の受け売りである。

今後の発展に向けて

昨今、女性の社会進出!とか、最近だとLGBTとかのダイバーシティ!みたいのが叫ばれているが、これは単に倫理的な観点で「みんな仲良くやっていきましょう」ということを言いたいのではない。今後超高齢化社会を確実に迎えることになる状況下において、労働者人口が少なくなり、その中で国としては税収をきちんと賄っていく必要があるた、男女を始めとした既存の役割/区分を超えて経済活動をしていかないと、一国の経済が回らなくなってきているということである。(先程述べた、女性も働かないと家計が回らないという話がまさにそうである。)もちろん、定年延長についても当然のごとく、どんどんとなされることであろう。

ESG投資やSDGsといった指標が生まれて、今後はその価値観が求められるようになっていく。繰り返しになるが、これは単に倫理的に望ましいというだけではなく、これからの未来にて経済の発展・成長へと繋がっていくために必要な基本的な考え方なのだ。